そば屋のおやじのひとり言

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                             『遊びで仕事と情報を』

 皆さんついさっきニュースで8ヶ月連続の景気の悪化が伝えられましたが、元気で仕事やってますか。
『なにをゆーとんねん』と突っ込みを入れられそうですが、ちょとだけ聞いてください。小阪裕司という先生がある雑誌に興味深いお話を掲載されています。

 2匹の実験用のラットを、1匹は何も刺激のない灰色の箱の中に入れ、もう1匹には回し車のような遊び道具を与えるとする。
もちろんえさは適時与えるのだが、この2匹をずっと飼育していくと、灰色の箱のラットは、遊び道具を与えられたラットより早死にするそうです。そして2匹のラットの脳を死後解剖してみると、その神経細胞の発達度合いがまったく違うらしいのです。
遊びラットのほうが圧倒的に発達している・・・  つまり『賢く』なったわけです。

 私たちも、忙しい日々に追われ新しい刺激や情報を得なくなってはいないでしょうか。
われわれは、常に新しいものを生み出しお客さんに提供していかなくてはなりません。しかし、脳への刺激・新しい情報が乏しくなれば、当然発想も乏しくなります。
今までの延長線上でなければ、物事が発想できなくなる。
つまり、『お客さんを満足させるにはどうしたらいいのかわかりません』と言うことになるのです。
そうして、お店や会社は『魅力』を失っていきます。

 だから、あなたの脳に新しい情報を、刺激を常に与える必要があります。
遊びラットのように遊ぶのです。それも、常に『お客さんを満足させるネタを仕入れる』と言う意図を持って。


 ところで、先ほどのラットの実験には続きがあり、3匹目のラットがいたそうです。そのラットは、遊びラットが遊んでいるのを眺めることは許されているが、自分は何もできない・・・。   このラットも発達しないそうです。

 そうなんです!遊んでいる人を眺めているだけではダメ。今、なにが流行っているか知っているだけではダメ。自ら遊ぶことが重要なのです。『今年は遊ぼう!』お客さんを魅了する会社であり続けるために・・・  お金と時間の許す範囲で。

2002.01/17
阪神淡路大震災からはや7年・・・
兵庫県北部は、直接の被害には遭いませんでしたが、あの時の衝撃はいまだ私の脳裏に焼きついてはなれないのです。
それだけに直接の被害に遭われた方・御遺族の方の胸の内は図り知ることができません。活字では陳腐になってしまうかもしれませんが、ここに追悼の意をささげます。


                             『狂牛病ってなに?』

 2週間ぶりのひとり言です。なにぶんあり難い事に、11月になり かにのシーズンが始まって 出石もかなり賑やかになってきたものですから、なかなかぼやけませんでした。
 さて、先日2頭目の狂牛病にかかった牛が発見されました。そろそろ、風評被害も下火になるかなと思っていた矢先ですので、私の家の近くの焼肉屋さんもかなりの痛手のようです。
皆さんは、狂牛病についてどのぐらい御存知でしょうか。今回は、そばには直接関係がありませんが、狂牛病について、かなり解かりやすい資料を見つけましたので紹介します。これは 東京大学名誉教授・日本生物化学研究所理事 山内一也さんのお書きになったものです。
 
狂牛病(BSE)とはどんな病気なのか
『プリオンは焼いても死なない』
 BSEは、牛がかかる「プリオン病」である。元々、動物の体内、特に脳には多量のプリオンと呼ばれるたんぱく質が存在している。この正常なプリオンの立体構造が変化して異常プリオンとなり、この結果、脳にスポンジ状の穴をあけて神経細胞を破壊する神経疾患が、プリオン病である。
 ウイルスやバクテリアとは異なり、異常プリオンが体内に侵入しても、いわば『身内』で免疫反応が起きないため、どんどん増殖していくことができる。プリオン病の診断も難しい。血液を採取してもわからず、異常プリオンを脳から見つけるしかない。つまり、現代の科学技術では、生きているうちには調べられない。

 また異常プリオンは煮ても焼いても、化学薬品でもなかなか死滅しないので厄介である。確実に死滅させるには、高温焼却して灰にするしかないという非常に強い抵抗性を持っている。
 
 BSEは、近代畜産がもたらした『産物』である。食肉を取り除いた後の屑肉を加熱処理して油分を分離した後の残りが、『肉骨粉』となる。この肉骨紛が近代に入ってから家畜のえさや資料に使われ始めた。BSEの異常プリオンがどこからきたのかはよくわかってないが、一つの可能性としては羊のプリオン病『スクレイピー』の異常プリオンが混入してしまったと考えられる
 
 これまで英国で見つかったBSE感染牛は18万頭。ただ、これは公式確認数で、実際には100万頭近いと思われる。英国で1996年に狂牛病パニックが起きた直後、英国政府はすべての家畜に対して、反すう動物の肉骨紛をえさとして与えることを禁止した。これで、えさの安全性が確保されたことで、96年以降に生まれた牛からは、わずか4頭しかBSE感染牛がみつかっていない。
BSEの平均潜伏期間は5年。96年に生まれた牛では、すでにその5年も経っている。英国ではBSEは収束に向かっている。

 このことからも、肉骨紛の感染を防ぐことがいかに重要なのか、また、それをきちんとすれば防ぐことが可能なことも分かる。日本でも肉骨分を規制したことにより、牛と牛の間での感染防止は保たれるはずだ。

『高濃度の脳と脊髄から感染か』
 牛と人とは動物種がまったく違う。そこには『種の壁』、つまり大きなバリヤーがある。そのため、元々、BSE感染牛から人への感染の可能性は非常に低い。

 英国では、BSEが感染源とされる新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病患者数は、2001年10月時点で107人(他国ではアイルランド1人・フランス4人)潜伏期間は明らかになっていないので、潜在患者数は不明だ。ただし、英国では96年に、(感染の可能性がある)30ヶ月歳以上の牛の食用を禁止したが、その時までに推定70万頭のBSE感染牛が食用に回っていたと考えられている。
70万頭に対して107人というのは、『種の壁』に他ならない。

 特定危険部位は、脳と脊髄と目、回腸の遠位部(回腸の最後の部分)。骨髄と抹消神経節は非常に低いレベルの感染性なので、特定危険部位に指定されていない。また、肉や牛乳からはまったく見つかっていない。これらは、BSEを発病した牛、実験感染させた牛、またマウスの脳内に摂取して感染性を調べた結果に基づいている。ちなみに、牛からマウスより、牛から人間はさらに大きな『種の壁』がある。
 新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病に感染した人について、環境と食生活の追跡調査が行われたが、共通点は見出せていない。ただ、高濃度に病原体が含まれている脳・脊髄を食べたと考えられる。日本人の場合、脳や脊髄を食べる習慣はないので感染の可能性は非常に低い。



kogetudo@izushi.jp

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